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ミラドライの麻酔について
更新日:2014.06.22
記事カテゴリー:院長の症例解説
最近梅雨で蒸し暑いせいかミラドライのお問い合わせが多いので。。
今日はミラドライの麻酔方法について書きたいと思います。
ミラマー社の現在のプロトコールでは1%リドカインを1箇所に0.4㏄ずつ 極細針でチクチクと注射していくのですが、片ワキで37か所くらい?だと 0.4cc×37=14.8cc なので両脇だと29.6ccになります。
つまり1%リドカインを約30cc使用します。
1%リドカインの極量がざっくり言うと40ccくらいなので臨床経験上、副作用(めったにないですが)のことなど考えると、私などはプロトコールのままだと、少し麻酔の量が多いいかなと思ってしまいます。
もちろんそれでもいいのですが。。
そこで表参道美容外科クリニックではウェッドメソッドと呼ばれている低濃度高容量の麻酔法を行っています。
数か所から麻酔薬を通常の10倍くらいにうすめて、そのかわり量を多く使う方法です。
メリットとしては低濃度なので局所麻酔の副作用が非常に出にくいことと、ミラドライの麻酔にに使用した場合はアポクリン汗腺の層付近に注射するので、それより深部にある神経などと距離が遠くなるので安全性が増すだろうという理論上の利点です。
実際当院では0.1%リドカイントータル120mlなので1%リドカインで換算すると使用量は両脇で10~12cc程度で済むことの多いので、なんとプロトコールの3分の1程度で済んでしまっております。
効果も問題なくというか、もっと少なくてもいいくらいの印象で、ほとんどの人が暖かさすら感じないことが多いいです。
その量でどうして効くのかと考察すると麻酔効果は濃度×量ですが、それで比較しても少ない量で済むのは、局所麻酔の特徴である効く順番にもあると思います。
温→痛→触→圧の順番で麻酔が効くのでかなり薄い濃度でもミラドライの治療の熱さを取るだけの効果が出ているのであろうということです。
ミラマー社の方も同じ理論を検証しているそうなので、いい改善点とか方法は、広く一般的に普及するといいですね。