記事カテゴリー
ヒアルロン酸 エセリスが他のヒアルロン酸より滑らかで長持ちな理由
更新日:2015.04.24
記事カテゴリー:院長の症例解説
今日はヒアルロン酸エセリス(ベロテロ)の滑らかでかつ長期持続する理由を書きたいと思います。
まず製造過程を説明すると
フェイズ1
純粋なヒアルロン酸です。
フェイズ2
ヒアルロン酸を線状にします。
フェイズ3
架橋剤(BDDE)の付加による
ヒアルロン酸の第一次架橋
このフェイズ3までは20年前に特許化された技術で現在ではとくにめずらしくない技術です。
次のフェイズ4、フェイズ5が「多重高密度マトリックス」と呼ばれる技術です。
単相で均一なひとつの製品に二つの密度レベルが存在しています。
この二つの密度レベルの組み合わせによって、真皮の中のことなる領域に入り込み、高い効果を生み出します。
フェイズ4
滑らかさと粘性を高めるため
第一架橋をさらに引き伸ばす
特許技術
フェイズ5
ヒアルロン酸をさらに加え
第2次ダイナミック架橋を施します。
このフェイズ4、フェイズ5は「CPMテクノロジー」と呼ばれていて国際特許です。
この技術によってエセリスは架橋レベルの高いゲルでありながら、皮膚のごく浅い部分に注入が可能です。
表層に注入できるので折り目の強いしわから細かいしわまで対応することができます。
実際に深い層に注入すると凸凹にはなりませんが、表面のシワがとれません。
かといって普通のヒアルロン酸を表面に打ち過ぎると凸凹になってしまいます。
エセリスは表面に打っても凸凹にならないのが他のヒアルロン酸にない唯一の技術「オンリーワンの技術」だと思います。
ヒアルロン酸は深い層に注入すると吸収が早いですのでエセリスのように浅い層に注入すると持続期間も長くなります。
それが。。
「エセリスは非常に滑らかなクロスリングゲルなので、少量の注入で自然な仕上がり、長期持続性が得られます。」
と言われている理由です。
具体的には
エセリスベーシックの場合
エセリスベーシックの注入層↓
上図のようにかなり表層に注入可能です。もちろん表面はなめらかで一切凸凹しません。
エセリスフォテリスの場合
エセリスベーシックより少し深い層です。
粘性と反発力が強いので深くてもしわが伸びてくれます。
そしてさらに。。。
このように2階建てで打つことも可能です↓
これは
エセリスベーシック+エセリスフォテリスとか
エセリスソフト+エセリスベーシックとか
2種類のヒアルロン酸を使用してもいいし、
1種類のヒアルロン酸を1回注入して、その1週間後に注入層を変えて打つという「タッチアップ法」
をすることもできます。
「タッチアップ法」は、手前味噌ですが、当院(私)の得意としている注入手技で、10年位前、まだヒアルロン酸が第一世代(ㇾスチレン)で凸凹になりやすかった時代から「いかに腫れずに適正な量をキレイに注入するか」を追及してるうちに自然と身についていた技術です。
もちろんㇾスチレンでこれをやろうとすると超極少量注入が必要なのでいくら私が得意と言っても数名の患者様を担当すると神経がやられるくらい大変でした。 でもその時代があって技術が身についたようにも思います。
エセリスが登場してからはそのころに比べるとかなり楽にはなりましたね。
逆に言うと第一世代のㇾスチレンは、いまだに製品としては現役なのでこれを採用しているクリニックで法令線にきれいに打つのは相当難しいこともあって(とくにㇾスチレンのsubQなど)結果として凸凹になったり、いつまでもしこりになることもあるので注意が必要です。
(クリニック選びの参考になれば。。)
私としては
「手軽なヒアルロン酸ですが、体に注入して何か月も入っているものなので食べ物や化粧品を気にするようにヒアルロン酸も何を注入するか注意が必要です。」
ということになります。
向かって
左から第一世代↓ 第3世代↓ エセリス↓
他院で注入された方の修正も行っておりますので、
ヒアルロン酸注入初めての方、ベテラン?の方もぜひ一度ご相談ください。